チップ型ヒューズのサイズと定格拡張の移り変わり

● チップ・ヒューズの進化

チップ型ヒューズは,薄膜エレメント・タイプの小型低背の製品と線エレメントをパッケージに収めた製品に大別できます.ケース・サイズは,1608から3216 サイズの小型品から始まり,現在も同サイズが主流と言えます(図C).
薄膜エレメント・タイプはさらなる小型化を目指した1005 サイズ,膜厚とパターンを工夫した耐パルス向上品,パターンの工夫と工程管理を強化した車載対応品が登場しました.
線エレメント・タイプは,ヒューズ線をモールド・パッケージに収めた構造,ガラス・エポキシ基板でヒューズ線を挟み込んだ構造,高電流化するためにヒューズ線を高強度のセラミック・ケースに収めた構造があります.
近年は,さらなる高電流化のために,薄板状のヒューズ・エレメントと電極が一体になり,セラミック・ケースに収めた構造が新たに登場しました.線エレメント・タイプについても,工程管理の強化で車載対応した製品が登場しました.

● 今後のチップ・ヒューズの方向性

リチウム・イオン蓄電池の普及により,さまざまな製品の電動化が進んでいます.一例として,コードレス掃除機や電動工具,電動アシスト自転車が挙げられます.
小型が特徴の表面実装型高電流ヒューズのニーズが増えてきています.これまで管ヒューズに比べて1 ~ 3 mm 程度の小型で,1 A 未満~ 10 A 程度の比較的低い定格電流の製品が多かったのですが,これからはよりケース・サイズが大きく5 ~ 10 mm以上のサイズで,30 ~ 100 A 以上の高定格の製品が増えていくと予想できます.

〈高藤裕介〉

図C チップ型ヒューズのサイズとトレンド(松尾電機の例)

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