並列使用時の注意点…その2:遮断特性

ヒューズを並列に使用することで,定格電流が大きなヒューズとして使用することができます.
しかし,遮断容量(ヒューズに流すことができる最大の電流)の値は増やすことができません.なぜならば,たとえ1 つ当たりに流れる電流値を抑制したとしても,それはあくまで並列につながったすべてのヒューズが切れていない状態のときに限っての話だからです.
異常電流が流れたときに,すべてのヒューズが寸分の狂いもなくまったく同時に切れることは現実には起こりえません.ほぼ同時に切れているように見えても,細かく見ると,必ず早く切れるヒューズと遅く切れるヒューズがあります.
そして,最後に切れるヒューズは,切れる直前にはすべての異常電流を一手に引き受けることになります.このときの異常電流値がそのヒューズの遮断容量の規格を越えていた場合,ヒューズが安全に切れる保証はありません.パッケージの損傷や,最悪の場合は基板パターンへのダメージに至る可能性もあります.
ゆえに,ヒューズの並列使用では遮断容量を増やすことはできません.

〈高藤 裕介〉

「先進アナログ技術研究会」のご案内


現役エンジニアのための会員制技術コミュニティ「先進アナログ技術研究会」開幕

トランジスタ技術 for プロフェッショナル「アナログウェア」編集部では,小誌の強みを生かし,現役エンジニア1人1人が,ジャンルや企業の垣根を越えてつながる技術交流コミュニティ「先進アナログ技術研究会」を立ち上げます.
本会は,技術情報の収集はもちろん,製品開発のパートナ探しや製品PR,仕事のきっかけ作りにご利用いただけます.