突入電流のジュール積分値の計算の落とし穴

突入電流のジュール積分値は,当然,波形の始めから最後までを積分した場合が最も大きな値になります(Bの(a)).
しかし,負荷率が最大となるのは,必ずしも突入電流のジュール積分値が最大になるところと一致するとはかぎりません.突入電流波形の形と製品のジュール積分特性カーブの形によっては,突入電流の途中で最も負荷率が高くなる場合が起こりえるのです(図B(b)).

ヒューズのジュール積分値と突入電流のジュール積分値の距離が近いほど負荷率が高くなり,耐回数の予測値は少なく見積もられます.
このことに気づかないで,突入電流波形全域で見たときの「時間」と「ジュール積分値」からヒューズを選定した場合,実際に回路に組み込むと予期せぬ溶断を招く可能性があります.

図B 突入電流パルスのジュール積分値とヒューズのジュール積分値(a)はジュール積分値が最大のところ,?は負荷率が最大のところ

〈高藤 裕介〉

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